放射線の飛跡を、過飽和エタノール蒸気の霧で見る
この箱の底は約 −30℃ に冷やされ、その直上にエタノール蒸気が過飽和 (いつでも凝結できるのに、きっかけがなくて凝結できない)の薄い層を作っています。
そこに放射線が飛び込むと、通り道の空気の分子から電子が弾き飛ばされて イオンの列ができます。イオンは凝結の「きっかけ」になるので、 通り道に沿って一斉に霧の粒が生まれ、白い線=飛跡として見えるのです。
飛跡の形は粒子の正体を語ります。重くて電離力の強いα線は太く短く、 軽いβ線(電子)は散乱されて曲がりくねり、ほぼ光速の 宇宙線ミューオンはまっすぐ箱を貫きます。 放射線は特別な場所ではなく、いまこの瞬間もあなたの周りを飛んでいます。
正直な注記: ミューオンの頻度(毎分1本/cm²)・線源の崩壊系列と飛程・飛跡の寿命 (1〜3秒)・デルタ線や空気シャワーの頻度は、いずれも実測や物理的な概算に 合わせています。一方、霧滴1粒は本来10〜20μmで目に見えないため、描画上は 粒を拡大して密度で補っています。霧の濃さと輝度も視認性優先の調整です。
過飽和エタノール層を冷却中…
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